この記事を公開するのが2021年12月28日。早いもので2021年ももう終わりです。おかげさまでTOPPAN CVCは、今年も多くの出資や協業をベンチャー企業の皆さんと実施してきました。昨年から始めたTOPPAN CVC JOURNALでも情報発信を始め、意外なまでに反応がある記事もあって驚いています。
2021年も実に多くの案件があり、金融、小売り、飲食、マーケティング、働き方、教育、多言語化、ドローン、医療、介護、物流と実に幅広いエリアで活動してきました。その数なんとプレスリリースを出した案件だけでも16件!
ということで本記事では、凸版印刷CVCの本年の活動をプレスリリース一覧を見ながら振り返りたいと思います。
目次
凸版印刷とオルツ、デジタルクローン事業で協業
https://www.toppan.co.jp/news/2021/02/newsrelease210217_1.html
凸版印刷は2021年1月、株式会社オルツと資本業務提携を締結しました。オルツはAI議事録作成サービス「AI GIJIROKU」等のAIソリューションを開発しています(この記事の打ち合わせにもAI GIJIROKUを使っています!)。
凸版印刷はこれまで、AIチャットボットやバーチャルアバター、AIカメラを活用した広告配信サービスなど、コミュニケーションを支援するさまざまなAIソリューションを提供してきました。オルツのパーソナルAIを用いてバーチャルアバターや自然言語処理と掛け合わせることで、新たなソリューション開発を創出していきます。
凸版印刷、金融DXを推進するBaaS事業でインフキュリオンと協業
https://www.toppan.co.jp/news/2021/03/newsrelease210305_2.html
セキュリティや決済周りの事業も幅広く展開している凸版印刷なので、FinTech系への投資も少なくありません。そんな中2月には、金融のDXを推進する株式会社インフキュリオンと資本業務提携を実施しました。この提携をきっかけに、凸版印刷が運営する「地域Pay」等の金融サービス事業と、インフキュリオンのBaaS(バンキング・アズ・ア・サービス)プラットフォームを連携させていきます。
凸版印刷、ブルックマンテクノロジを子会社化
https://www.toppan.co.jp/news/2021/03/newsrelease210311_1.html
イメージセンサの開発・販売を行う静岡大学発ベンチャー企業株式会社ブルックマンテクノロジを、2021年3月に子会社化しました。2018年8月の株式会社Monoposの買収に引き続き、2社目の(CVC案件からの)スタートアップ買収です。ブルックマンテクノロジ社は2017年に初めての投資を実行し、2021年に買収に至っています。
凸版印刷はモノづくりの会社でもあり、それらのノウハウをもっていました。ブルックマンテクノロジ社を買収して、よりモノづくりを強固な体制としていきます。
凸版印刷とb8ta Japan、バーチャル空間上でショッピングを可能にする「IoA Shopping™」を開発、「Virtual b8ta」で実証実験を開始
https://www.toppan.co.jp/news/2021/03/newsrelease210322_2.html
3月にはサンフランシスコ発RaaS(Retail as a service)のb8taへ出資しました。海外出資案件です。b8taは日本にも進出し、メディアでも連日取り上げられています。凸版印刷は12月にバーチャルショッピングモールアプリ「メタパ™」を発表しているのですが、その第一弾としてb8taが出店。本出資がその礎となりました。
【参考記事】
非連続のイノベーションを日本に誘う。TOPPAN CVCシリコンバレーオフィスの役割 – TOPPAN CVC JOURNAL
凸版印刷、AWLと「AI販促」を開発
https://www.toppan.co.jp/news/2021/03/newsrelease210326_3.html
2020年に投資したAWL株式会社とは、最適なデジタルコンテンツを店頭サイネージから配信するシステム「AI販促」を共同開発しました。この取組みは、AWL・フォトシンス・グローリー・凸版印刷4社が協業した顔認証サービスに繋がります。こちらはTOPPAN CVC JOURNALでもインタビューしましたので、是非こちらもご覧下さい。
【参考記事】
「鍵」は個人情報の連携とセキュリティ。スマートロックAkerun × 凸版印刷 協業の舞台裏
凸版印刷とトレタ、飲食店向けDX事業で協業
https://www.toppan.co.jp/news/2021/05/nesrelease210518_1.html
5月には、飲食店向けの予約/顧客台帳サービスを開発する株式会社トレタと資本業務定提携。飲食店向けコールセンターDXや、トレタO/Xとの連携を図ります。この提携は下で紹介するフードデリバリー効率化システム「デリくる」とも生かされており、この提携を土台にして飲食店のDXに貢献していきます。
凸版印刷とKabuK Style、ワーケーション事業で協業
https://www.toppan.co.jp/news/2021/06/nsrelease210616_1.html
定額制宿泊サービス「HafH(ハフ)」を提供する株式会社KabuK Styleと資本業務提携しました。HafHはホテル等の宿泊施設を定額化することで、ワーケーションや多拠点居住などの新しいライフスタイル・ワークスタイルを定着させようとしています。凸版印刷とは共通情報基盤プラットフォーム「My Anchor」との連携や、脳波デバイス「b-tone」を利用したワーケーションの効果測定を実施し、顧客体験の向上を図っていきます。
凸版印刷とリーバー、遠隔医療相談アプリ「リーバー」の販売を開始
https://www.toppan.co.jp/news/2021/07/newsrelease210713_1.html
2020年に資本業務提携していたリーバーのアプリ「LEBER」の販売を凸版印刷で開始しました。LEBERは24時間365日スマホで医師に医療相談ができるサービス。元々自治体向けにも色々なサービスを展開する凸版印刷の情報管理技術と連携しながら、自治体向けにも販売を加速させていきます。
凸版印刷とcombo、スタートアップスタジオ事業で協業
https://www.toppan.co.jp/news/2021/07/newsrelease210719_2.html
国内有数のクリエイティブ集団である株式会社パーティーが、スタートアップスタジオを生業とする株式会社comboを設立。凸版印刷は同社と資本業務提携を結び、社外取締役にCVCの坂田が就任する他、社員も派遣。スタートアップスタジオを用いながら、社会の課題解決を目指します。本件はTOPPAN CVC JOURNALでも取材しました。詳細は以下の記事をご覧ください。
【参考記事】
0→1はまだ未解決。スタートアップスタジオ「combo」が挑戦する社会課題
TOPPAN CVC JOURNAL
https://toppan-cvc-journal.jp/cvcinformation/interview/471/
凸版印刷、Libryと学習システム事業で資本業務提携
https://www.toppan.co.jp/news/2021/07/newsrelease210721_1.html
6月にはデジタル教材プラットフォーム「Libry」と資本業務提携を結びました。凸版印刷が開発する小中学校向けデジタル教材「navima」と組み合わせることで、学習履歴のデータ連携を始めとした協業体制をとります。それぞれサービスの対象校種を拡大させ、学力別のコンテンツや学習データの収集、分析など多岐にわたるテーマで連携。教育現場の円滑なICT化と学習効果の向上に貢献していきます。
凸版印刷とWovn Technologies、Webサイト多言語化事業で協業
https://www.toppan.co.jp/news/2021/07/newsrelease210729_1.html
7月にはWebサイト・アプリの多言語化ソリューションを開発・提供するWovn Technologies株式会社への出資を発表。凸版印刷はWovn Technologiesへ2016年に出資しており、今回は追加の投資となります。
凸版印刷でデザイン・編集した統合レポートや制作物、Webサイト等を多言語化し、Webサイトの制作と多言語化を一気通貫で提供していく予定です。在留外国人・訪日外国人をターゲットにしている企業や自治体に向けた提案も実施していきます。
凸版印刷とLiberaware、屋内でのドローン活用型ソリューション開発で協業
https://www.toppan.co.jp/news/2021/09/newsrelease210901_1.html
ドローンを活用した屋内点検サービスを展開する株式会社Liberawareとは、2021年8月に資本業務提携契約を実施。凸版印刷は、かねて部材供給や災害対応など、ドローンを活用した実証実験、サービス開発を行っており、ドローン活用での連携を狙います。
Liberawareが提供するドローン「IBIS」は、屋内飛行用ドローンで、狭小空間で飛行可能な小型かつ軽量な機体と制御ソフトが特徴。その優位性を活かし、凸版印刷がこれまで実証実験を行ってきた、屋内空間データのアーカイブやリッチ化などの設備保守・データ利活用分野を中心に共同研究・開発を行い、従来のサービスにドローンの追加実装を行っていきます。
凸版印刷とナッジ、チャレンジャーバンク事業で協業
https://www.toppan.co.jp/news/2021/09/newsrelease210902_2.html
9月には日本におけるチャレンジャーバンクを目指すナッジ株式会社と資本業務提携のリリースを発表。ナッジ社が提供する次世代型クレジットカード「Nudge」は、アプリからの申込みやシンプルな審査、使い過ぎの防止など従来のクレジットカードの使いやすさを進化させる新しいクレジットカードです。凸版印刷のICカード発行・BPO等のセキュリティサービスとNudgeを連携させていきます。
またNudgeでは提携する企業や団体のカードを使用することで好きなスポーツチームやアーティスト、クリエイターへの応援が可能となります。凸版印刷は、既存のコンテンツマーケティング事業でクライアントとの連携・協業により、このサポートも実施。利用者に新たな銀行体験を提供していきます。
凸版印刷とAVITA、資本業務提携
https://www.toppan.co.jp/news/2021/09/newsrelease210907_2.html
ロボット開発で有名な大阪大学の石黒教授が創業したAVITA株式会社と資本業務提携を結んでいます。AVITAの持つ話者の意図推定に基づく対話戦略技術や人と関わるアバター技術と、凸版印刷の音声操作が可能な多言語AIサイネージ「BotFriends Vision」や、アバターデジタルツイン事業構想において協業を目指します。
凸版印刷とメトロエンジン飲食店向けフードデリバリー効率化ツール「デリくる®」を開発
https://www.toppan.co.jp/news/2021/10/newsrelease211025_1.html
ダイナミックプライシング事業や需要予測サービスを提供するメトロエンジン株式会社とは、フードデリバリーを一括管理する店舗向けサービス「デリくる」を共同開発しました。
コロナ禍においてフードデリバリーの需要は高まっているのですが、飲食店はフードデリバリー毎にお店にタブレットを用意しなければなりません。物理的に管理が大変ですし、使い方が異なることも負担です。デリくるを使えば、各フードデリバリーが一括管理できるようになります。デリくるについてはTOPPAN CVC JOURNALでも取材しています。ぜひご覧下さい。
【参考記事】
CVC投資から生まれた新規事業。「デリくる」は飲食店のフードデリバリー対応を圧倒的に効率化する|メトロエンジン×凸版印刷
https://toppan-cvc-journal.jp/cvcinformation/642/
凸版印刷とウェルモ、ヘルスケア関連事業で協業
https://www.toppan.co.jp/news/2021/11/newsrelease211130_3.html
ケアマネジャー等専門職向け介護サービス情報プラットフォーム「ミルモネット」、AIを活用したケアプラン作成支援サービス「ミルモぷらん」等、介護に関するサービスを展開する株式会社ウェルモと資本業務提携しました。
近年凸版印刷は「健康・ライフサイエンス」領域においての事業拡大を推進。凸版印刷とウェルモの持つ技術・ノウハウを掛け合わせ、日本の社会課題である高齢化の解決を図っていきます。特に 凸版印刷の提供するセンシングデバイスサービスと、ウェルモが保有する「ミルモネット」に集約されている地域情報資源の組み合わせに期待です。
凸版印刷とsouco、物流DX分野における倉庫ソリューション開発で協業
https://www.toppan.co.jp/news/2021/12/newsrelease211224_1.html
最後のニュースリリースは、倉庫の空きスペースと荷物の保管場所を探す荷主のマッチングプラットフォーム「souco」を運営する株式会社soucoとの資本業務提携のニュースです。こちらは2021年の凸版印刷全体のニュースリリースの最後となり、2021年を締めくくる発表となりました。
近年物流業界では深刻な人で不足に陥っており、業界全体でDXが求められています。この点凸版印刷は2021年にデジタルピッキングシステム最大手の株式会社アイオイ・システムを子会社化しました。アイオイ・システムと一時的かつ小ロットの保管を目的とした利用者が多いsoucoとの相性はよく、両社の特性を組み合わせたサービスを構築していきます。
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2021年のリリース総まとめはいかがだったでしょうか?2021年も様々な分野や領域でTOPPAN CVCの活動を行うことができました。2022年も積極的にベンチャー企業の皆さんと、新しい事業を作っていきたいと思っています。凸版印刷との協業に興味のあるベンチャー企業の方は、ぜひこちらからお問い合わせ下さい。
2021年も大変お世話になりました。2022年もよろしくお願いします!