若者の消費者の変容、“ジェネレーション〇〇”に刺さるポイントは?

スタートアップ企業から様々なToCサービスが誕生していますが、サービスインする際の初期顧客設定は重要となります。現代では、世代によって様々な消費行動の特徴が生まれてきており、その顧客設定に応じた打ち手を検討することが必要になります。今回の記事では、そのターゲティングをする際の参考になればと、新たな消費の中心になりつつあるジェネレーション○○にフォーカスしその特徴を解説しています。

ジェネレーションXやジェネレーションZといった世代では、その世代ごとに生まれ育った時代の社会情勢の影響による、共通する価値観が形成されています。これらの世代にアプローチを行う上では、ターゲットとなる世代に合わせた施策が重要になってきます。

そこで今回は、ジェネレーションXとジェネレーションY、ジェネレーションZの世代ごとに、コミュニケーションツールや消費行動、ワークライフバランスなどの特徴を紹介していきますので、ぜひターゲットの顧客を考える上での参考にしてみてください。

ジェネレーション〇〇とは

ジェネレーション○○とは、生まれた年代によって区切られたもので、生活環境や消費傾向、価値観などの特徴によって分けられています。年代ごとの分け方には明確な定義はありません。

  • 伝統主義者世代:1928~1945年頃生まれ
  • ベビーブーム世代:1946~1964年頃生まれ
  • ジェネレーションX(X世代):1965年~1980年頃生まれ
  • ジェネレーションY(Y世代):1980年~1995年頃生まれ
  • ジェネレーションZ(Z世代):1995年~2010年頃生まれ

伝統主義者世代は1928~1945年頃に生まれ世界恐慌や第二次世界大戦など、生きるのが難しい時代を経験しています。一生懸命働くことに価値を感じて対立を避けるのが特徴とされています。ベビーブーム世代は1946~1964年頃生まれで、第二次世界大戦後、アメリカで出生率が向上したことによって名づけられました。公立学校が子どもで溢れる状況だったことから、チームワークを重視するとされています。

そして、ジェネレーションX(X世代)は1965年~1980年頃生まれで、写真家のロバート・キャパが、フォトエッセイのタイトルにつけたのが始まりとされ、「未知の新しい世代」という意味で用いられました。

ジェネレーションY(Y世代)は1980年~1995年頃の生まれです。ポストX世代としてアルファベットの順からジェネレーションYと呼ばれるようになりました。ジェネレーションYは、2000年代に20歳を迎えることから、ミレニアム世代とも呼ばれています。

ジェネレーションZ(Z世代)は1995年頃~2010年頃の生まれで、2000年に雑誌「Ad Age」でアリソン・ステイン・ウェルナーが使ったのが始まりとされています。

ジェネレーションX ジェネレーションY ジェネレーションZ
生まれた年代 1965年~1980年頃生まれ 1980年~1995年頃生まれ 1995年~2010年頃生まれ
コミュニケーションツール スマートフォンでのメールやSNS
(SNSは面識のある友人・知人とのやり取りが中心)
スマートフォンでのSNS
(SNSは新たなつながりをつくるツールとしても使用)
スマートフォンでのSNS
(SNSは新たなつながりをつくるツールとしても使用)
ワークライフバランス 仕事を優先する人が多い プライベートを重視
出世争いよりも安定が大切
プライベートを重視
楽しく働きたい
消費行動 コストパフォーマンスや機能性を重視 オンラインでの購入が中心
モノ消費よりもコト消費
オンラインも実店舗も利用
価格以上の価値を求める

参考)
ミレニアル世代とZ世代 – その違いとは?|株式会社セールスフォース・ドットコム
X 世代(Generation X)や Y 世代、Z 世代とは誰のこと?|Xtra株式会社
職場を襲う、ジェネレーションギャップ|アイティメディア株式会社
「X世代」「Y世代」「Z世代」の違いとは?区切れ目はいつ?|株式会社WIDEPINE
ベビーブーム世代|グラムコ株式会社
ジェネレーションαの時代-Z世代の次を考える|株式会社ニッセイ基礎研究所

ジェネレーションXの特徴

ジェネレーションX(1965年~1980年頃生まれ)は、団塊世代ジュニアとも呼ばれる世代です。高度経済成長期が終わった後に生まれ、親世代の団塊世代が形成して謳歌した、日本社会のひずみの影響を受けてきたため、社会を冷静に冷めた目で見る傾向があるようです。

ジェネレーションXは、子どもの頃は固定電話によるコミュニケーションが一般的であった世代。デジタルイミグラントと呼ばれ、大学生・社会人になってからIT環境が整い、携帯電話が浸透し、やがてスマートフォンへと変わってきました。

消費行動においては機能性を重視して、コストパフォーマンスも考慮したうえで、吟味してから購入する傾向があります。またワークライフバランスの面では、ベビーブーム世代ほどではないものの、プライベートよりも仕事に重点を置く人が多い世代とされています。

ジェネレーションXのコミュニケーションツール

ジェネレーションXは新しいものも取り入れる傾向があり、IT化の波にも適応してきた人が多いです。現在のコミュニケーションツールは主にスマートフォンであり、メールやSNSを使用します。ただし、ジェネレーションYやジェネレーションZとは異なり、SNSは従来からの友人・知人とのコミュニケーションツールとしての使用が中心で、交友関係を広げるためのツールとして使用する人は少ないです。また、ジェネレーションXは対面でのコミュニケーションを重視する傾向があります。

 ジェネレーションXのワークライフバランス

ジェネレーションXは終身雇用が当たり前だった時代に育ち、大学生や社会人になってから、終身雇用システムが危うくなっているのを感じた世代です。しかし、ワークライフバランスという言葉が浸透していない頃から社会人として働いていた人が多く、ベビーブーム世代と比べると会社への忠誠心が強くはないものの、仕事を優先するのが当然という考え方が根付いていました。

一方で従来からの考え方をする人が多いながらも、働き方改革など最近のワークライフバランスを重視する流れによって、プライベートも大事にしながら働きたいと考える人も混在しています。また、ベビーブーム世代よりも独立への抵抗がないのも特徴とされています。

ジェネレーションXの消費行動

ジェネレーションXはブランドや価格よりも、コストパフォーマンスや機能性を重視する傾向があります。また、消費行動に関しては慎重派で、機能性やコストパフォーマンスなどを比較して検討したり、高価なものであれば、実際に役立つのか考えたりしてから購入に至ります。一方で、スキルアップへの意識の高さから、自己投資には積極的にお金を使うのも特徴とされています。

こうした傾向を踏まえると、X世代をターゲットにする場合には、コンセプトを明確にして、どのように役立つのか、あるいはどのような不便を解消できるのか、具体的にわかりやすく伝えることがポイントです。また、ジェネレーションXはテレビから多くの情報を得る一方で、インターネットも活用する世代であり、ラジオや新聞、雑誌からも情報を取得しています。そこで、テレビや雑誌などのマス媒体とインターネット広告やSNSを組み合わせた広告戦略をとるのが効果的でしょう。

参考)
Z世代とは?その特徴から人材育成の方法に加え、他の世代との違いも紹介!|株式会社JTBベネフィット
X世代の特徴と消費観とは?世代比較と効果的なマーケティング戦略|株式会社トリドリ
X世代とは?由来や日本のX世代の特徴を解説|Y・Z世代の違いも紹介|グリーライフスタイル株式会社
ジェネレーションZ|東急不動産株式会社
「ミレニアル世代」と「Z世代」は何が違う?特徴、働き方、仕事に対する価値観をチェック|株式会社パソナ

ジェネレーションYの特徴

ジェネレーションY(1980年~1995年頃の生まれ)が生まれたのはバブルが崩壊した後で、就職氷河期を経験しています。しかし、景気のよい時代も経験したことや、褒められて育った人が多い傾向があることなどから、楽観的で自己肯定感を持つ人が多い世代とされています。

ジェネレーションYはデジタルネイティブといわれ、成長する過程でインターネットが普及していきました。ジェネレーションYの主なコミュニケーションツールはスマートフォンでのSNSで、ネットでの情報収集が得意な世代です。そのため、消費行動の面ではオンラインでの購入がメインであり、個性的であることやコストパフォーマンスのよさを重視します。

ジェネレーションYはワークライフバランスを重視する傾向があり、出世することよりも、プライベートを大事にしたいと考える傾向があるとされています。

ジェネレーションYのコミュニケーションツール

ジェネレーションYはパソコンでなく、スマートフォンでSNSを通じてコミュニケーションをとるのが特徴。ジェネレーションYはSNSユーザーが多く、彼ら彼女らにとってSNSはすでに顔見知りの友人・知人とコミュニケーションをとるだけではなく、新たなつながりをつくるツールでもあります。さらに、SNSはインフルエンサーや企業アカウントの投稿から情報収集するためのツールとしても活用されています。

ジェネレーションYのワークライフバランス

ジェネレーションYはバブル崩壊やリーマンショックなどによる就職難を目の当たりにし、不安定な時代に成長してきました。そのため、組織への帰属意識が高くなく、転職や独立に抵抗がありません。

また、会社で出世したいという上昇志向がある人が少なく、出世争いによるリスクをとるよりも、安定した収入が得られればよいと考える傾向があります。長時間労働は避けて、プライベートも大切しながら働きたいと考えおり、フレックスタイム制やリモートワークが導入され、副業がOKなど、柔軟な働き方ができる環境を求めているとされています。

ジェネレーションYの消費行動

ジェネレーションYはITリテラシーが高く、無駄を省いて効率よく生活したいという考えが強いため、実店舗ではなく、オンラインでの買い物が中心です。また、ブランド品などの高級品よりも、リーズナブルで実用的なものや個性的なものを好みます。「モノ消費」よりも「コト消費」と呼ばれる体験にお金を使い、仲間と共感することを重視する傾向があることも特徴です。

ジェネレーションYは商品の情報収集にインターネット検索ではなく、SNSを活用します。また、情報収集が得意なジェネレーションYではありますが、新聞など紙の媒体からは情報収集は少ないとされています。一方で社会問題への関心が高く、商品のビジョンやストーリーに共感したものを購入したいという想いを持つ傾向があります。

そこで、SNSでの情報発信が要となりますが、経緯や原材料、製法、作っている人などのストーリーを伝えて、共感を得るというアプローチ方法が向いています。また、コストパフォーマンスのよさを訴求することも大切。ジェネレーションYはオンラインでの購入がメインではありますが、体験を重視することから、ショールーム型の店舗やイベントなど、リアルに体験できる場所を設けるのも効果的でしょう。

参考)
ミレニアル世代とZ世代の違いは? 消費行動を知ってビジネスに活かそう|株式会社マイナビ
ミレニアル世代とZ世代の違いとは?|株式会社マイナビ
X世代とは?由来や日本のX世代の特徴を解説|Y・Z世代の違いも紹介|グリーライフスタイル株式会社
「ミレニアル世代」と「Z世代」は何が違う?特徴、働き方、仕事に対する価値観をチェック|株式会社パソナ
ジェネレーションyとは?特徴や心理を解説|ロバート・ウォルターズ・ジャパン

ジェネレーションZの特徴

ジェネレーションZ(1995年頃~2010年頃の生まれ)は、子どもの時代に就職氷河期やリーマンショックを経験した、好景気を知らない世代です。ジェネレーションZはリアリストであり、人権教育を受けて育ったことにより、人権に対する意識が高く、多様な価値感を認める土壌を持っているのが特徴とされています。

ジェネレーションZもデジタルネイティブといわれており、スマートフォンを主なコミュニケーションツールとしていますが、生まれたときからインターネットが普及しているのがジェネレーションYと異なる点です。

また堅実な消費行動をとり、価格以上の価値のものを求める傾向があり、ワークライフバランスを重視し、柔軟な働き方ができる環境を好むとされています。

ジェネレーションZのコミュニケーションツール

ジェネレーションZの主なコミュニケーションツールは、スマートフォンです。2010年頃からスマートフォンが普及したことから、ジェネレーションZは1台目の携帯電話からスマホという人が多く、スマホネイティブといわれています。ジェネレーションZにとってスマートフォンは、生活に欠かせない必需品といえます。

また、子どもの頃からSNSが身近にあったことから、SNSネイティブでもあります。ジェネレーションZも、SNSは面識のある友人・知人との連絡をとるツールだけではなく、様々な人とコミュニケーションをとるツールとして活用しています。

 ジェネレーションZのワークライフバランス

ジェネレーションZもワークライフバランス重視する傾向があり、自分の好きなことをやりたいと思う反面、安定志向があるとされています。

一見相反するようですが、ジェネレーションZは、バブル崩壊やリーマンショックによって親世代の終身雇用が危うくなった世代のため、安定した会社で働きたいという堅実志向があります。一方で、多様な価値観があることを尊重されて育ってきた世代でもあるため、大企業などで働いて出世することだけが、人生の成功とはとらえていないようです。

そのため厳しい環境のもとで働くよりも、柔軟な働き方ができる場で楽しく働きたいと考えるのがジェネレーションZの特徴とされます。仕事とプライベートを分けて考えている人が多く、職場で強制参加の飲み会が開催されることに抵抗を覚える人が多い傾向があります。

ジェネレーションZの消費行動

ジェネレーションZは高価なものに囲まれた華やかな生活に憧れを持つのではなく、身の丈に合った生活を楽しみたいと考える人が多い傾向があります。そのため堅実な消費行動をとる傾向があり、ものを持つことに執着がなく、価格以上の価値を求めます。一方で、ジェネレーションZには自分らしさを大切にしたいという傾向があり、高級ブランド品よりも個性的なものを好みます。

また、ジェネレーションYはオンラインでの購入が中心なのに対して、ジェネレーションZは実店舗と併用するという違いがあります。

こうしたジェネレーションZへのアプローチは、同世代のインフルエンサーを活用して、SNSで商品やサービスの情報発信を行う方法が挙げられます。また、テキストよりも動画コンテンツの方が伝わりやすいことから、ライブ配信による双方向コミュニケーションで生の声を聞くのも効果的です。こうした展開を行うにあたっては、コストパフォーマンスのよさを伝えていくことが大切とされています。

また、オンラインショップと実店舗の両方を活用するため、共通して利用できるポイントを発行する、実店舗での注文をアプリで受け付けるなどといった施策を取り入れるのも、アプローチのひとつです。

参考)
Z世代とは?語源や特徴、X・Y世代との違いを解説|ProFuture株式会社
ミレニアル世代とZ世代の違いとは?|株式会社マイナビ
X世代とは?由来や日本のX世代の特徴を解説|Y・Z世代の違いも紹介|グリーライフスタイル株式会社
【Z世代新入社員のトリセツ】これまでの常識は通用しない?|株式会社ネットオン
ミレニアル世代とZ世代の違いとは?|株式会社マイナビ

まとめ

ジェネレーションXとジェネレーションY、ジェネレーションZでは考え方が変化しており、アプローチ方法が異なります。例えば、ジェネレーションXもSNSを活用しますが、重要性の度合いに違いがあるため、特にジェネレーションYとジェネレーションZに対して、従来のアプローチを行ったのでは、通用しなくなってきているのです。

世代による価値観やコミュニケーションツールの使い方などの違いを理解し、ターゲットに応じたアプローチを展開していくことが重要といえるでしょう。

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